Journey to the Cristal Universe


ルイ・ロデレールのお屋敷(ゲストハウス)で、醸造長のJean-Baptiste Lécaillonさんとアメリカ人ジャーナリストのElin McCoyさんとランチ。

ディスカッション内容は、「地球温暖化」(climate change / global warming)について。

2018年のシャンパーニュ地方の気候は、今のところ、ブドウ生育に良い環境が整っていて、コートデブランで雹害による多少のロスはあったものの、良年になるのではないかと期待されています。このまま良いお天気が続くことを祈るばかり。

先週、シャンパーニュ委員会が発表したところによると、今年の収穫は、通常の収穫(*)より10日間ほど早くなる見込みだそう。去年も8月末に収穫が始まるという早い収穫でした。

ここ数年の、早まる収穫を目の当たりにすると、「地球温暖化によりブドウの成熟が早まっている」、「冷涼なシャンパーニュ地方は温暖化により恩恵を受ける地域である」「気候変動による異常気象で雹害が増えた」などと考えるかもしれません。

これに対して、Jean-Baptisteさんは、「近年のデータだけで判断するのは早計で、過去に遡ると、例えば、1945年、1947年も早い収穫だった。さらに遡ると、1788年には大規模な雹害があった」と言います。

歴史あるメゾンであるルイ・ロデレールでは、1839年からのデータが保管されています。栽培・醸造の両方の責任者であるJean-Baptisteさんは、これらデータが頭に入っていて、常に過去のデータに基づき、今年のブドウの状態を判断している印象を持ちます。

さらには、「将来は、シャンパーニュ地方でも、コトー・シャンプノワ(スティル・ワイン)が主流となっているかもしれない。そうすると高く売れるし、良いのでは、笑」と冗談交じりに言います。


食事前のアペリティフは、Brut Premierのマグナムボトル。安定の美味しさのBrut Premierですが、このマグナムボトルはいつにも増して、フレッシュさと、熟成からくる複雑さの両方が感じられました。

食事中は、Cristalの最新ヴィンテージかつベストと言われる2008から始まり、2002、Vinothèque 1995、そしてCristal Rosé 2002。

グレイト・ヴィンテージの2002年のこの2本は、通常のディスゴージ(澱抜き)で、その後ルイ・ロデレールのセラーで保管され、今年、少量がリリースされる貴重なボトルです。

Cristal 2002は、よく熟れた果実、ビスケット、焼いたパン、パンデピス、はちみつ、ヴァニラ、キャラメルが複雑にからみあっていました。熟成から来るリッチさとボディ、少し丸みが出た酸味が融合し、すべての要素がバランス取れた完成形。

今年、遂にリリースとなった、同じくグレイト・ヴィンテージの2008は、2002以上の熟成ポテンシャルを秘めた稀有なシャンパーニュです。10年の熟成を経ても、まだ若々しく、ピュアなフルーツ、繊細でフィネス、エレガント、綺麗な酸がすーっと初めから最後まで緊張感を保ち、骨格を作っています。そして、余韻が心地よく続きます。本当に美しいシャンパーニュで、今飲んでも美味しく、熟成すると更にポテンシャルを発揮する最高峰のワイン。2002を試飲しながら、2008年の熟成した姿を想像していました。

*通常の収穫:過去20年間の収穫日から平均を計算




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by Yuri Shima

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